肩甲骨はがしはインパクトのある名称なので初見のお客様には「危なくないの?」と言われることがあります。
しかし危険性は全くありません。正確には、私たちが行う肩甲骨はがしは安全に行うことができます。
ただどんなやり方も相手の状態を考慮せず、やり方を間違えると超危険!
今から話すような施術を行う所であれば辞めておいた方がいいと考えます。
こんな肩甲骨はがしは危険①
無理やり肩甲骨を引き剥がす
Q.ストレッチで伸びない筋肉を無理やり伸ばすとどうなるでしょうか?
A.痛めます。
当たり前の話ですね。
同じように肩甲骨はがしもストレッチ要素を含むので、無理やり伸せば痛めます。
また肩甲骨はがしは自分で動かすこととは違い、他人が動かすためイレギュラーの動きも含むことがあります。
正常な動きに沿った力の加え方であれば安全ですが、無理な力がイレギュラーに加わるとどの部位や筋肉であっても故障リスクがあります。
安全な肩甲骨はがしを行うためには、お客様の身体の状態を把握した上で適正な刺激を加える必要があります。
本来であればYouTube動画のように肩甲骨を掴んで動かしているのは確認する意味で最後に行うものであって、大事なのはそこに至るまでにどれだけ適正な状態を作れるかです。
しかし誰でも簡単に剥がれるような風潮もあり、初回から無理やり行う素人に近い施術者が後をたちません。
特に首こりや肩こりが重症化した肩甲骨まわりはガチガチになり、筋肉は盛り上がり、指が入る隙間なく埋まっていることも多いです。
そのようなお客様に無理やり引き剥がすような施術をすれば痛めてしまうのは当然と言えるでしょう。
私たちはお客様に無理やり引き剥がすようなことはせず、状態に合わせた施術計画を説明することを心がけています。
ガチガチ肩甲骨でもゆるゆる動けることは結果であり、そこに至るまでの過程が最も大事です。
回数が必要な場合はその旨を説明し、納得の上で改善を積み重ねていきます。
こんな肩甲骨はがしは危険②
とにかく指が入れば成功と思っている
よくこんなポーズで肩甲骨に指を入れているところを見かけませんか?
(画像)
このポーズをすると肩甲骨の下部が浮き上がるので指を入れやすいのですが、私は今も疑問に思っています。
というのも肩甲骨はがしを受けたいお客様はほとんどが
巻き肩、猫背
になっているんですよね。
(画像 巻き肩猫背 前傾、上腕の内旋)
そしてさっきのポーズはこうです
(画像 より強調)
さらに肩甲骨の下部を引き上げるとこうなります
(画像 さらに前傾)
ひどくなってるやん!
家族同士で軽く行うには簡単な方法がいいのかもしれません。
しかしお金を払って症状を改善したい人に対して、施術家としてはどうなんでしょうか。
本来であれば肩甲骨は立つ方向で背骨に寄るように持っていかないといけません。
肩も内に捻るのではなく、外に向く方向にしたいところです。
そして肩甲骨が動いて欲しいのは下部ではなく上部がガチガチの人が多いです。
(画像 下部と上部)
前述したように指が入りやすいポジションなので見た目上行いやすいメリットはあります。
でも症状が改善しないのであれば手段と目的が逆になっていませんか?
ただ指が入ればいいと思っているようなやり方をする施術所であれば避けた方がいいでしょう。
肩甲骨はがしは危険③
個別の状態を考慮しない
肩甲骨はがしはあくまで手技の一つであり、どんな症状も良くなる魔法の手技ではありません。
例えば五十肩の痛みでは肩甲骨の動きより肩自体の調整や腕の調整が必要なケースも多いです。
肩こりでも、どの筋肉が硬く、どの方向に動きにくいかを把握した上でアプローチしなければなりません。
首の張り感がお尻の筋肉が原因だったなんてこともよくあるケースです。
スタッフを多く抱えるチェーン店などでは運営を円滑にするために施術をマニュアル化するしか方法がありません。それでは個別の状態を考慮して原因に沿った施術をすることも難しいでしょう。
不調に悩んでる人ほど、どんな人にも、同じ施術を行うようなところには辞めておいた方がいいと考えます。
【結論】
信頼できる施術師を見つけよう。
とはいえ、実際に受けてみるまで施術が身体に合うかは分かりませんよね。
信頼できる施術者が見つかればお客様側からも末長くお付き合い頂ければと思います。
当サイトでは肩甲骨はがし研究会メソッドを受けてみたいという方向けに技術交流のある協力店を検索できるようになっています。
ぜひご自身の地域に店舗があれば一度施術を受けてみてください^^